■セレウス菌とは?
 土壌、ほこり、水中など自然界にきわめて広範に分布する菌で、昔から食品の腐敗菌として知られていました。
 この菌も耐熱性の芽胞を作りますが、ウェルシュ菌やボツリヌス菌などと異なり、酸素のある条件下でも良く増殖します。この芽胞は100℃数分程度の加熱では死滅せず、一般の加熱調理でも加熱残存菌となって生き返ります。また、冷凍処理や効果の乏しい殺菌剤によっても生き残ります。
  現在、この中毒にはニつのタイプが知られています。下痢症状が中心の下痢型と、下痢がほとんどなくおう吐が見られるおう吐型です。東京都で発生した事例はすべておう吐型です。おう吐型の食中毒が起こるのは、食品中でバチルス・セレウスが増殖し毒素ができる為と考えられています。この毒素は耐熱性のため食前に加熱しても残ってしまいます。缶詰殺菌やレトルト食品など、商品自体の殺菌は、湿熱の高圧蒸気滅菌法によって121℃、2気圧で、15〜30分間処理することによって、この芽胞を死滅させていますが、過信が出来ない点と、これらの方法は、設置固定された設備や大型の機器類・容器等のへの応用が難しい点が挙げられます。
 芽胞による食中毒を防ぐには、普通の細菌のような「栄養型細胞」のときに殺菌すること、このような菌は増殖させないことですが、製造工程でこれらを全てコントロールする事は極めて難しいと言われています。